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4.遺言相続基礎知識
※「相続の基礎」は法律の条文をベースとした解説です。ご利用ください。


 1. 遺言書Q&A

1、生前贈与を相続から切り離すには?・・遺言書で対策できます。
2、公正証書遺言の存在を知るには?
3、遺言書の検認と公正証書遺言
4、遺言書が無効になったり、取り消されたりすることはありますか?
5、遺言書に遺言執行者の選任が必要でしょうか?
6、遺言書と遺産分割協議書の違いは?
7、痴呆の診断を受けても、遺言書を作ることはできますか?
8、遺言書の保管について
9、自筆証書遺言の検認について
10、預かった遺言書はどうするか?
11、相続をさせない遺言について
12、遺言で散骨するには根回しが必要です
13、遺言を共同で出来ますか?
14、孫に相続できますか?注意点は?
15、遺言書の書き直しと注意点
16、公正証書遺言は絶対に守る必要がありますか?
17、相続人が居ない方の相続は
18、公正証書遺言の書き直しについて
19、第三者への遺贈は公正証書遺言で
20、内縁・事実婚の方には遺言書が必要です。


 …  遺 言 書 Answer  …

1、生前贈与を相続から切り離すには?・・遺言書で対策できます。

あまり例がないと思われるかもしれませんが、実際におこなうか否かは別として、相談の中で良く出る話です。

いわゆる、被相続人(財産を残す人)から生前にマイホーム資金など援助してもらっていると、これは特別の利益を受けているとして、特別受益者という事になります。

こういった生前の贈与は「遺産の前渡し」と見て、実際の相続の際はその財産を相続財産に加え(これを持戻しと言います)、その額をもとに各相続人の相続分を決める事となります。

この生前の贈与を無かった事として遺産分割して欲しい・・・と思った場合の対策に「遺言書」があります。これを「特別受益の持戻しの免除」と言います。言葉のままなので解りやすいかと思います。

ただし、上記の場合でも遺留分を侵害している場合、その分は渡せませんので、その辺りも考慮して遺言書を作成する事をお奨めします。
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2、公正証書遺言の存在を知るには?

公正証書遺言の一番も問題点は、遺言書に関係しない相続人が、遺言の存在を知らない場合があるという事です。

もし、公正証書遺言を作っているかもしれない・・と思った場合、対策があります。対策というほどの事でもありませんが、

1 遺言者が死亡した事の証明(戸籍の除票など)

2 遺言者との身分関係の証明(戸籍謄本など)

を証明して、最寄りの公証役場に照会(全国どこでもOKです。つまり、北海道で作成した公正証書遺言は沖縄の公証役場でも照会できます)すると、公正証書遺言の有無及びその遺言書が保管されている場所を教えてくれます。

そして、遺言書の写しを入手するには保管先の公証役場に謄本の交付を申請する事となります。
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3、遺言書の検認と公正証書遺言

自筆証書遺言は検認が必要です。これは家庭裁判所で行います。

ここでは注意点と検認が不要な公正証書遺言について説明します。

検認でよく誤解されている点は、検認→有効な遺言 とは限らない事です。

検認は「遺言の執行前に遺言書の形式その他の状態を調査して保全する手続き」であり、この事と遺言の効力とは別だからです。一方、検認を受けないで遺言執行すると5万円以下の過料となります。

ところで公正証書遺言は、検認が不要ですから、検認を経ずに相続手続きを行えます。その為、相続人が遺言書の存在を知らない場合もありえますので、せめて遺言書の存在だけは知らせるべきという議論もあります。

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4、遺言書が無効になったり、取り消されたりすることはありますか?

遺言書が無効に成ることはあります、それは、次のような場合です。

・民法の規定する方式に従わない遺言
・満15歳未満の人およびそれ以上であっても意志能力のない人の
 無い遺言
・公序良俗・強行法規に反する遺言
・遺言者に要素の錯誤がある場合の遺言

また、詐欺や脅迫によってなされた遺言は、相続人が遺言者の死後、取り消すことが出来ます。
また、遺言者は、自分の意志で何時でも遺言を撤回することが出来ます。

また、公正証書遺言を作成した場合も、その後、遺言内容を取り消すことや、一部書換をする事も出来ます。
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5、遺言書に遺言執行者の選任が必要でしょうか?

遺言執行者は、遺言者の死後、遺言の内容を実現するために必要な手続きや行為をしてくれる人の事です。

業務内容としては

1 相続財産目録の作成と相続人全員への交付

2 相続財産の管理・処分

3 その他遺言の実現のために全ての業務・・・

となります。 上の3番が曖昧に見えますが、たとえば、子供の認知や推定相続人の廃除、または廃除の取消など、遺言にあれ、遺言執行人が行います。

遺言で遺言執行人が指定されていなければ、家庭裁判所によって選任が必要となります。遺言で第三者を設定しておく事をお勧めします。もちろん、相続人の一人を執行人に選任する事もできます。

ちなみに遺言書の中に執行者を定める場合の記載方法ですが、出来れば、「預貯金の名義変更、払い戻し、解約・・・・・」など業務内容を出来るだけ詳しく書いておくと良いでしょう。特に金融関係は、この辺りを書いておくと、執行人による手続きがスムーズに行くようです。
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6、遺言書と遺産分割協議書の違いは?

たとえば、遺言書で長男が全ての財産を相続されることになっていたとします。

ところが、長男は、兄弟3人で仲良く遺産を分けたいと思います。この場合、遺言書に従わなくてはならないか・・・といえば、そうではありません。遺言書の内容を無視して、相続人で相談して決める事が出来ます。

遺言書といえば、財産を残す方の絶対的な意志・・・確かにそうですが、相続人にとっては迷惑な事もあります。また、相続人で話しあって、有効が使い方、たとば、公的機関などへ寄付する事も可能です。

負債について考えてみると理解しやすいと思いますが、負債=借金も相続されます。けれど、これは放棄する事で免れる事ができますし、放棄しないで、相続人が支払いをする事も出来ます。

相続は、法律に従って・・・という格式張った面もありますが、その法律によって、柔軟性を持った部分もあります。
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7、痴呆の診断を受けても、遺言書を作ることはできますか?

物事に対する判断能力があれば、満15歳に達した人は全て遺言をすることが出来ます。
痴呆と言っても、その症状は人様々です。なので、痴呆と診断されても、遺言作成時に、その遺言がどのような意味をもつのか理解できる能力があれば、遺言書を作ることが出来ます。ただ、亡くなられた後で、遺言能力について争われる場合もあるので、遺言者は医師の診断を受け、診断書を一緒に保管しておくなどすれば、安心だと思います。

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8、遺言書の保管について

遺言書をこれから書こうと思いますが、保管方はどうすればいいでしょうか?

遺言書の紛失や、作成されても発見されなければ遺言者の意向はかなえられません。
保管には、紛失を避け、相続開始後早期に発見されるよう工夫が大切です。

自筆証書遺言は、承認を必要としない方式の遺言書なので、その存在が本人以外は解りにくいものです。遺言書の紛失や、相続開始後かなり時間が経ってから発見されると、その前に成立した遺産分割が無効になってしまうこともあります。
ですから、保管場所は、例えば、遺産について利害関係の無い、信頼できる第三書に保管を委託したり、銀行の貸金庫に保管するなどして、紛失や隠匿を防ぎます、そして相続人には遺言書を作成したことを伝えておきます。伝える理由は、遺言書の存在を明らかにし、発見の遅れを防ぐためです。そして、なるべく複数の相続人に伝えておけば、遺言書の存在を忘れたり、一人の相続人によって、破棄、隠匿されるのを防ぐことが出来ます。

秘密証書遺言は、遺言書作成に証人が立ち会っているので、遺言書の存在自体が不明と言う事にはなりません。しかし、紛失、偽造などの危険に於いては、秘密証書遺言も自筆証書遺言と変わりがないので、やはり、第三者に遺言の保管を委託したり、金庫に保管するといった工夫が必要になります。

公正証書遺言の場合、公正証書遺言の原則として、公証役場に保管され、作成人は証人2名の立会を要するので、遺言書の紛失、偽造の恐れや、遺言書の存在自体が不明になるという心配はありません。ですから、保管という点では一番安心できると思います。

ところで、最近、お客様の中で、信託銀行に保管料払って預かってもらっているという方がいました。それも結構な金額です。公正証書遺言を預かってもらっているという事でしたので、「考え方次第ですが、公証役場と信託銀行の二カ所に保管する理由あるんですか?」と質問しました

「え!−−−−?」 その方は公正証書遺言を作成すると公証役場で安全に保管される事を知らなかったわけです。でも、どうして、信託銀行でその説明をしなかったのか(その方の場合、たまたまとは思いますが)・・・???ですね。
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9、自筆証書遺言の検認について

検認の手続きは、遺言者の住所地を管轄する家庭裁判所に、「遺言書検認申立書」「相続人目録」「遺言者の戸(除)籍謄本」「申立人および相続人全員の戸籍謄本」などの必要書類を提出して、申し立てします。

申し立てをすると、家庭裁判所から相続人と利害関係人に検認期日の通知がなされますので、申立人と、通知を受けた人は、その期日に家庭裁判所に行くことになります。また、遺言書保管者は、遺言書を持参します。

そして、相続人や、利害関係人の立会のもと、家庭裁判所が、遺言書を開封し、遺言書の用紙、筆記用具、内容、印、日付などを確認し、検認調書を作成して、手続きは完了です。

検認手続きが終了すると、遺言書検認済証明書が遺言書に綴られます。当日立ち会う事の出来なかった関係者には、遺言書の認定通知がなされます・・・て、なかなか、大変な作業です。

そもそも、相続人が親兄弟とわかりやすいケースだと良いのですが、子供がいない場合は配偶者や被相続人の兄弟、兄弟が亡くなっている場合は甥や姪が相続人となります。
その場合、相続人を捜すだけでも大変な作業となってしまいます。集めた戸籍は50通を超え・・・・・と。さらに、その相続人が何処に住んでいるか・・・戸籍の付票から探し出す作業もあります。

家庭裁判所から、通知するにしても、何処にお住まいかは、相続人である申立人が家庭裁判所へ連絡する必要があるからです。
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10、預かった遺言書はどうするか?

たとえば、父から「おまえに預けておく」と言って、遺言書を渡されたのですが、遺言書って、父が亡くなったら、どうしたらいいのですか?

遺言書は、お父様(遺言者)が無くなったからと言って、すぐに開封しないで下さい。遺言書を預かった人は、相続の開始を知ったら、遅滞なく遺言者の住所地を管轄する、家庭裁判所で検認の手続きをしなくてはいけません。4万円の罰金・・・なんて事にもなりかねません。公正証書遺言書以外の遺言書は、全て検認が必要です。

では、封筒に入ったまま、封がされていなかった場合はどうなるでしょうか?封がしてなければ、中身を見るのは人の常・・・・この場合は検認の前に見ても、特に問われる事はありません。おもしろいですね・・
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11、相続をさせない遺言について

お子さんが3人いらっしゃるご夫婦から・・・
子供の一人が、中学生の頃からぐれはじめ、家庭で暴力をふるい、卒業後は定職にも就かず、ギャンブルに明け暮れ、親だけでなく兄弟にまでお金をせびる生活を続けています。もういい年なのに、このまま私たち夫婦が死んだら、残された兄弟や、その嫁、孫たちまでに迷惑をかけるのではと、心配でなりません。親の遺産を当てにせず、自分でお金を稼いで、自立した生活をしてもらうためにも、相続人から外したいのですが、どうしたらいいでしょうか?

・・・というご相談がありました。この場合は、相続人廃除という制度があるので、家庭裁判所に廃除の申請をすることが出来ます。ただ、廃除になるかどうかは、家庭裁判所の判断になります。また、この廃除は遺言という形でも、することが出来ます。
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12、遺言で散骨するには根回しが必要です

「私が死んだら、散骨して欲しい」と家族に伝えたところ「そんな面倒な!」と言われました・・・という方もいるようです。

遺言で散骨を・・・・なんて、本人の希望とはいえ、実施となれば、あれこれと大変です。たとえ、散骨を行うのが、喪主であっても、配偶者が故人の兄弟などへの説明無しで、全ての遺骨を散骨し、後でトラブルとなったという例もあります。

散骨場所の決定も、故人ゆかりの地や、実施者のイメージとしてふさわしい場所をいくつか候補にあげ、マナーを守って散骨できる、散骨可能な場所を決めなくてはなりません。

また、散骨場所までの交通手段、たとえば海での散骨は、希望する海域までの交通手段の確保、天候にも左右されやすいので、実施予定日も柔軟に対応出来るような予定を組まなくてはいけません。費用もそれなりに必要となります。

もし、本気で散骨を望むなら、漠然と「散骨して、、、」ではなく、家族と生前によく話し合い場所を決め、散骨可能か調べて準備しておくのが、いいのかもしれません。
その前に、散骨を実施している葬儀屋に相談するのが一番ですね・・・

ところで、「面倒だから嫌だ」と言っていた家族へ、遺言書に、「散骨たのむ」と一筆書いておけば、その効力は認められるのか?

実は葬儀の方法は、祭祀主催者に任されますので遺言によって行うことが出来るのは、法律に定められている範囲で、それ以外のことは、法的効果は生じません。

葬儀形式、遺訓、リビングウィルなどは、遺言書に書いても、法的拘束力は生じません。どうやら遺言書にも根回しが必要な場合もあるようですね。
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13、遺言を共同で出来ますか?

夫婦一緒に遺言を・・・という方おります。

基本的に二人以上の人が、同一の書面で遺言する事は禁止です。そのため、夫婦であっても、ダメです。公証役場で作成する場合は、公証人から止められますが、もし、自筆証書で二人、同一書面で書いたとしても、この遺言は二人共に無効となってしまいます。

そこで、別々に作成となるのですが、一番注意していただきたいのは、その内容が夫婦協議の上、その合意で作成された場合です。作成後、遺言内容の一部が変更などされた場合、その関係性が法的に複雑となってしまいますので、場合によっては他の遺言効力も無効となる場合があります。

そもそも、共同遺言を禁止した理由は、一つは個人の自由意志の尊重ですが、それ以上に、一人の人が遺言の一部を変更や取消した場合に、法律関係が複雑になる、せっかくの遺言が意味のないものとなり、結果、個人の自由意志が阻害される場合があるからです。
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14、孫に相続できますか?注意点は?

先日、お電話で質問があった件です。最近では80才を超えた方もインターネットを使われているようですが、たまたま、私のサイトにたどり着いて電話をされたそうです。

公的機関での無料相談で、「子供には相続できますが、お孫さんはちょっと問題ありますね・・・」と言われたそうで、セカンドオピニオンと思って電話されたようです。

もちろん、相続できます。ただし、孫は法律上の相続人ではありませんので、「孫に遺贈する」となります。相談にお答えになった方も、「相続人にはなれない」という意味で解答したものと思います。遺贈できますので、その意味からは「相続できます」となります。

ところで、注意点が1つあります。それは孫に相続しても親が使い込む?場合ではないでしょうか。現実問題として相続しても親の借金へ消える場合なども想定されます。そういった事を排除するには、成人になるまで財産管理人を指定して、その方に管理させるという内容を盛り込むとよいでしょう。もちろん、安心できる執行人を指定するのも1つの方法です。
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15、遺言書の書き直しと注意点

遺言書は書き直す事ができます。遺言者の気持ちは変わる事もあり、認められて当然でしょう。

また、基本的には直近、言いかえると、最後に書いた遺言書が有効となりますので、気分が変われば、それに応じてどんどん、例えば毎年のように書いてもかまいません。

遺言は以前書いた内容のうち、今回新たに作成した部分と重なる部分が改訂されたとみなされる事になります。けれど、その境界線が曖昧であったり、相互に無関係であれば、どちらの遺言書も有効となる場合があります。毎年書いても・・・と言っても、これは逆に混乱を招く事になります。

そのため、新たに遺言書を作成する場合は「○年○月○日作成の遺言書の全てを取り消します」又は「○年○月○日作成の遺言のうち、Aに100万円相続させるとした部分を取り消します」など、一筆入れることが必要です。相続遺言作成の相談を行っておりますのでご利用ください。
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16、公正証書遺言は絶対に守る必要がありますか?

済んでしまった事なのでとりたてて言う必要はないのですが・・・・と僕は前置きして話しをしました。

済んでしまった話とは、こんなこと・・・・・・相続が始まったが、公正証書遺言が残されており、それに従って、長男が全ての財産を受け取った。けれど、この長男、お金に全く困っていなかった、はっきり言えば、長者樣クラス。それで、長男は相続財産を受け取ってから、他の兄弟、3人へ全て渡してしまった・・・別に悪い話しではないし、相続が争続になったわけでもない。長男は公正証書が絶対なので、一旦、貰う事したけど、そのお金を兄弟へ渡すと遺贈という事で税金で半分もっていかれた事に、納得がいかない様子。税務署は相続と解っているのになぜ・・・・という事らしい。

実は、公正証書があっても、相続人の話合いで分け方は変更可能であり、話し合いの結果をキチンと遺産分割協議書にして、それに従って分ければ税金も相続税扱いとして、相続人が4人なら9000万円まで税金が控除される・・・

・・・と今更、言っても仕方ない・・・
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17、相続人が居ない方の相続は

相続が発生しても相続人がいなければ、財産は国のものになります。これはご存知の方もいるかと思います。

では、相続人が居ないとはどういう事でしょうか?

まず、お子様が居ない。お子様がいれば、財産はお子様へ相続されます。

次に配偶者がいない。独身の場合もあるでしょうし、配偶者に先立たれる場合もあるでしょう。

次にご両親が居ない・・・高齢で先に他界する場合も考えられます。

そして、兄弟がいない。兄弟がいれば、兄弟で分ける事となります。

ご両親にはご兄弟がいますので、いわゆる従兄弟はいます。しかし、この場合の従兄弟は相続人とはなりません。

そんな方は珍しい・・・いえいえ、そんな事はありません。もっとも、困ったから私のようなものへ問い合わせがくるのでしょうが、何年かに一度はあります。

簡単に言えば、一人っ子の独身で両親が先に他界している・・・場合です。

一人っ子が、結婚という形を取らず、以前、ここで紹介したように、パートナーとして暮らす場合もあるでしょう。

パートナーと暮らすパターンはこれからは珍しくないでしょうし、数十年後には増えるかもしれませんね。

では、どうすれば良いでしょうか?

国に納めると結論つけるのも一つの方法ですが、お世話になった方(特にパートナー)がいれば、その方へ残す旨を書いた遺言書が一番適しています。

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18、公正証書遺言の書き直しについて

自筆でも公正証書遺言でも、何度でも書き直せます。

心配なのが公正証書遺言の書き直しではないでしょうか?

自筆証書遺言は、当然、紙とペン・・・無料・・・にほぼ近いです。

公正証書遺言は作成の際に公証役場で、財産によって異なりますが だいたい、5〜20万円程度払っていると思います。ところで書き直しとなるとまた同じ金額が必要・・・とはなりません。

変更する内容が前回と全く異なれば、別ですが、例えば長男へ500万円相続する予定が、次男へ500万円に変更・・・であれば、だいたい用紙代を入れても1万5千円もあれば(証人を依頼した場合の手数料は必要ですが、自分の友人に頼めば不要)なんとかなりそうです。

余談ですが、遺言書を作成する場合、お墓を守ってくれる人、言いかえると「祭祀の主宰者の指定」があります。実はこれ、相続又は遺贈とは別個の法律行為であり、更に目的価格が算定できないので、その手数料は1万1000円となり、追加費用となります。
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19、第三者への遺贈は公正証書遺言で

たとえば、事実婚(実際にパートナーを籍に入れていないので相続人ではない)である事を親戚が理解していたとして、実際に相続が始まると、「自筆証書遺言の中で、パートナーへ財産を遺贈すると記載した」では、こころもとないようです。実際、親戚がその自筆証書を認めても”無理にかかせたのでは・・・”とあらぬ事を考える方も出てきます。

そもそも、自筆証書遺言は検認という作業がはいり、手間がかかる上、時間もかかります。検認の間に相続不動産、つまり、自筆証書に書かれている現在のお住まいが、親戚の方から競売にかけられる事が起こります。

もちろん、売却を差し止める仮処分申請を出せばよいのでしょうが、保証金が必要となります。都内であれば、何百万円となります。もちろん、遺言書があるから裁判へもっていけば勝てるものと思われますが、実際には泣き寝入りではないでしょうか。

ところが公正証書があれば、そして、遺言執行人をパートナーにすると、親戚の意見を聞く必要もなく、お住まいの名義変更ができてしまいます。

つまり、第三者への相続(遺贈)は公正証書にして、執行人を決めておく事が大切です。

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20、内縁・事実婚の方には遺言書が必要です。

普通の夫婦、但し、籍は入ってない夫婦は、意外と多いと感じています。第三者から見ると、どうして籍を入れないの?と思いがちですが、実際、そういった関係を見ると、感じの良い夫婦が多いです。

ところが、平均寿命的に男性が先に亡くなっても、パートナーが配偶者(籍を入れていない)でない以上、その女性は相続とは一切関係ない。自宅が男性名義だと、当然、相続人(この場合、男性の兄弟、亡くなった兄弟がいれば、その子供)のものとなります。想い出の遺品があっても基本的には貰えない。相続人ではないからです。

入籍していない以上、法的には内縁関係にすぎず、相続とは関係ありません。もちろん、判例で認められたケースもありますが、例外と考えたほうが無難でしょう。
相続財産はパートナーへは回ってこないと言って、ほぼ、間違いありません。
事実婚は法律には縛られない自由さがありますが、縛られない事は、相続では全く保護されない事となります。

この場合、男性が「自分の全財産を○○に遺贈する」と書いた遺言書があれば、事態は一気に好転します。
もちろん、この場合は特に公正証書遺言が望ましいでしょう。
遺贈は相続税と同じ扱いになるので、税金の控除(基礎控除5千万円+1千万円×相続人の数)も大きい。

法律で縛られない事実婚を選ぶのは自由ですが、そのパートナーの先を考えるのは入籍の有無に関係なく相手に対する思いやりであり、最低限の責任のように思います。
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